遊んでばかりいる

 

最近はモニとふたりで家庭を省みずに海で遊んでばかりいる。

え?

だってニュージーランドって、真冬じゃないの?

あっ!

やっぱりニュージーランドに住んでいるってのは嘘で、新小岩に住んでいるのだな!

と考えたきみ、きみね、日本語病に感染してます。

ファイザーのワクチンを打って、人生を出直すように。

モデルナでもよいらしい。

アストラゼネカは怖いという。

ジョンソン&ジョンソンは企業としてアドボケイト戦略にすぐれているらしい。

違うんですね。

あんなにものすごく副作用を話題にしているのは日本の人だけだとおもうよ。

わしは、ちょっと感動したが、NZのワクチンセンターには、「ワクチン接種は安全が政府によって保証されています。100%安全だから心配すんな」と、でっかいサインが貼られている。

ワクチンという予防法は、なにしろイギリス人が考えたものなので、NZ人も危険性が遍く知られていて、わざわざこんなサインを出すのは、「なんかあったら政府がまるごと責任持つから心配しなくてよい」という意味です。

近所のなかよしの100歳になんなんとするばーちゃんは、最近ヘロヘロで、フロッピーで、杖をつきながら歩いているのを見かけると、おもわず近所の誰もが駈けよって、ばーちゃんだいじょぶか、と支えてしまいそうになるが、この人が、ワクチンの接種の順番がまわってきたのでワクチン接種センターに行くのだという。

ばーちゃんひとりではセンターに着くまでに行き倒れになるかもしれないので、近所中で最もヒマなわしが付き添いでついていくことになった。

ボランティアです。

東京オリンピックなやつね。

初めモニの運転するBMWで行こうとおもったが、ばーちゃんが、ガメ、おまえはいたいけな年寄りにこんな車高の低いクルマに乗り込めというのか、筋肉の力が弱ってるのに、そんなしゃがみかたが出来る訳ねーだろ、バカ、気が利かないやつだな、というので、ばーちゃんの希望に従ってレンジローバーという毎年「消費者が買ってはいけないクルマワースト3」の常連であるクルマで出かけることになった。

ヘロヘロして、フロッピーフロッピーしたばーちゃんの両脇に立って、随分長く見えた行列に並んでいると、意外に行列はすいすいと進んで、あっというまに受付に着きます。

ばーちゃんが登録をすませると、わしらはサポートですから、と述べて先に行こうとするモニとわしを引き止めて、受付の中国系人の、聡明そうな女の人が、「あなたたちも接種していけばいいじゃないの」と言う。

えっ?

だって、まだ「順番、来たよ」のテキストメッセージ来てないよ?

いいの?

と述べるわしに応えもせで、「ウォークイン2名様ですよおー」と他のチェックボードをもった係員に報せている闇雲に親切な人。

ビンボな国のフレキシブルさの伝統を発揮して、「今日は余剰があるから、こっちも助かるのよ」と述べるカッコイイ受付人のひと。

そういうわけでひとより早くワクチン接種を受けてしまったが、したがって、日本語病への感染も、多分、防がれているようです。

なんだっけ?

あ。

海で遊んでばかりいる話ね。

ここ数年、自重していて、ちょっと小さい船をだして、家でフィッシュ&チップスを作る用に鯛を釣って、さっと戻ったり、風が強い日にスウィングモアリングのヨットを出して、オークランドベイを高速でブイブイ言わせて、ぐるりんと回って戻ってきたり、あたかもヤク中の人が気を落ち着けるためだけにヤクを吸入するごとく、中毒症状緩和のためだけに海に出ていたのが、前から目を付けていたクラシックボートのディスプレイスメントを手に入れたのが運のつきで、なんだか洋上にいる時間が長くなってしまった。

ニュージーランドのボート・スタジオがつくった船で、喫水が浅い割には安定していて、数ある良い点のひとつは水面が近い。

海に出て楽しさが湧出されるポイントのひとつは、この「水面の近さ」で、この点で最もよいのは当然カヤックです。

水面がめちゃめちゃ近い。

ただしニュージーランドやオーストラリアは大気の透明度世界一だとかで、順って、紫外線がものすごい強さで、海面からの反射も強くて、いちどネルソンで日焼け止めを塗り忘れて、いいやいいやで、半島を回ったら、冗談ではなくて上半身まるごと大火傷して医者に死んでもいいのか、と言われたことがあった。

屋根があるボートでないとサンブロックを塗りまくっても皮膚癌になって死にます。

今度買った船は、12mで、チョーちっこい船だが、むかしのデザイナーの叡知の結晶のような船で、トイレも、このクラスの船では珍しい、ちゃんとした四角のダブルベッド(しかもキングサイズ!)も、家庭のものと変わらないサイズの冷蔵庫と冷凍庫もあって、ライティングデスクもブースもあるという素ん晴らしいデザインで、長いあいだ持っていた夫婦が離婚することになって手放すまで、ソーラーパワーシステムやら、オートパイロット、クラシックボートでは考えられる限りのハイテクを注ぎ込んで、ほぼ、理想的なボートになっていた。

売るときの売り出し惹句のとおり、「自分の家を売って住んでもいいとおもうボート」です。

海に出てみると、めっちゃめっちゃ、めっちゃああああー、よくて、なんだか、いったん洋上に出ると帰りたくなくなってしまう。

で、家に帰りもしないで、海で浮かれて遊んでいる不良夫婦になってしまった。

ディスプレイスメントは、一般に、冬向きに作られているので、ぬくぬくしながら、真冬の、鈍色に輝く海を眺めながら、モニさんとふたりで、将来について前甲板で「ミーティング」を開く。

ニュージーランドはCOVIDの市中感染が撲滅されてゼロになってから9ヶ月が経って、コロナ禍そのものが、なにやら過去の事件のように思いなされるようになっているが、初期の、どこにも行かれない6週間の厳格なロックダウン中に、お籠もりさんの家のなかで、モニもわしも世界が変化する跫音を聞いていた。

ふたりとも、当分、世界は元の姿に戻れないだろう、と考えていました。

いつもどってくるか知れないCOVID日常がないあいだに、とおもって、ずいぶんものすごい勢いで、家をドゥーアップして、ホットタブやらアネックスやら、菜園を拡充して、鶏舎までつくって、ついでにハウラキの某島に自家用ジェッティ付きの別荘を購入した

「臨戦体制」みたいだ、と自分で自分を揶揄う気持ちになるが、一方では、心の隅では、これは必要な準備なのだ、という気持ちがどうしても拭えないのです。

恐ろしいことだし、考えるのも嫌なことだが、どうも、COVIDに限らない、大袈裟なタームを使えば世界の全人類が、「見たこともない新しいフェーズ」に入ってきたようにおもえる。

わしは、簡単に言えば、モニさんが側にいれば、それでいいので、世界なんてどうだっていいのさ、とも言えるが、まったく気にならないかといえば、やっぱり時々、世界を観察して、どうもダメなほうへダメなほうへ行くよね、と考えている。

いままでフランス語をやればフランス語人の友達ができ、ロシア語をやればロシア語人の友達ができて、スペイン語でもスペイン語人の愉快な友達たちが現れて、日本語ですら、日本語人の友達が出来て、次から次に言語を習得するたびに報われて楽しかったが、もうそろそろ言語習得遊びはやめて、またライフスタイルを変えるときが来たとおもってます。

言語というのは、それなりに身に付けるのに苦労がいるので、捨てる気持ちにはなれないが、例えば日本語はブログに限定していくとか、使う時間を限っていくことになるのではないか。

で、退屈なことで、情けないが、判ってきたのは、結局は自分は母語である英語の家と海と森林に帰るのだということで、なあんだ、やっぱり自分もそうなってしまうのか、とおもうが、どうやらこういうことは齢を重ねると仕方がないことのようで、まるで自動装置のように、あれほど強い好奇の気持ちがあった日本語の世界への興味が、ある日、瘧が落ちるように、マイルドなものに変わり、あんなに入れ込んで料理しまくっていたアジア料理も、飽きて、いつのまにかステーキパイとフィッシュ&チップスのおじちゃん趣味に陥っている。

ここがダメぽいが、ここに至って、こんなものなのかなあ、仕方ないのか、そういうもんか、という気持ちになっています。

多分、ツイッタみたいなものは、つまらなくなってしまっているので、お友達で、一緒にもう少し遊んでやってもいいぞ、という人は、このブログに遊びに来てください。

コメントに返答して、それを元に対話の場が出来るものなら作っていきます。

もうすぐ、セキュリティ上、ためらっていた、わしは、こんな顔だおおおお、モニさんて、この人ね、も、こっちでやるでしょう。

また、会おうね。

今度は現実の世界でも。

きっと



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61 replies

  1. 元気にやってるのね。良かった良かった。こっち(東京)はどんどん最悪の事態になってるが、私も元気にやってるよ
    先月は8ヶ月ぶりに舞台に立ったし、
    個人的には悪くない。

    クラッシクボードってよく知らないけど、クラッシックなボートなんだろ?
    素敵だな☺️
    小さい人たちも、最早小さくないから
    不良夫婦は家に帰らずに楽しくしてるんだね。良いね。

    また季節のお便りして下さい。
    待ってるよ✨

    • 舞台役者、いいねいいね。映画テレビ舞台と並べて、いちばんいいの舞台だよね。いま見たら、日本は知らないうちに、すんごい市中感染者数になっているのだな。おとろしか。

      • そうなのよねー。東京は特に凄い。
        だからってみんな普通に生活してる。
        なので割と気をつけようがない。
        個人個人は、可能な限り気をつけてるけどね。

        舞台、割と評判良かったよ。
        サズの生演奏でやったの🎶
        もののけの話。

  2. ガメさん、ブログ更新嬉しいです。元気そうでよかった。
    NZの海が懐かしくて懐かしくて、、、
    オイラも不良になれるかな(苦笑)

    ブログの更新のんびり待ってます。
    お元気で!

    • 冬の海、いいんだよお。夏はヨットで冬はディスプレイスメントだっちゃ。今度買ったやつは喫水が浅いので川を遡行してみんべ、とおもってます

  3. いいなぁ、ヨット三昧の不良夫婦。

    ヨットのことは全く知らないので次の部分がよく理解できません。

    “ディスプレイスメントは、一般に、冬向きに作られているので、ぬくぬくしながら、真冬の、鈍色に輝く海を眺めながら、モニさんとふたりで、将来について前甲板で「ミーティング」を開く。”

    前甲板でもぬくぬくできるという状況がイメージ出来ないので、少し詳しく説明してくれませんか。

    • ディスプレイスメントっちゅうのは、小さいエンジン(80〜200hp)が付いていて、最大時速がせいぜい12ノット。日本で言えば瀬戸内海のような内海を島から島へ渉り歩いたり、釣りをしたりするのに向いています。「海の上を動く別荘」と言えば判りやすいかしら。寒い日もぬくぬくなのは暖房がある室内だけですが、オークランドは冬でも12℃くらいはあるので甲板でもお日様が出ていれば暑いくらいなのね。

      • そうか、オークランドは冬でも案外暖かいんですね。
        解説ありがとうございます。

  4. いいね!ブログ楽しみにしてる
    写真も!

  5. こんにちは!
    お元気で過ごしていらっしゃるガメさんの文章を読めてよかったです Twitterのタイムラインを眺めていて、すっと画面を繰った瞬間にこのブログの背が現れたうれしさ!
    乱文ながらご挨拶申し上げる次第です。
    貴ブログを読み始めてからずっと楽しみに記事更新を待ち、また記事を楽しく拝読する習慣をもっている者より(※ なんと自己紹介してよいかわからないので、くどく左の如く書いてしまいました。ハンドルネームを着けてあなたと交流できるかどうかは未来の事で分からない事ではありますが、このコメントをするにあたって自分がどういう人間なのか些かなりとも明示しないとよくないと思いました。では、失礼します )

  6. おかえりー。待ってたよん。

    ワクチンの副作用についてだけど、
    どうやらファイザーのものは
    「胸が大きくなる」との情報が本日飛び込んで参りましたのでわたくし2回目の接種が待ち遠しいでございます。
    5Gに接続される上に新人類になってさらに胸が大きくなるなんてなんてお得なワクチンであろうか。太っ腹。

    分断と「かわいそうな日本!」病がどんどん進む国からお届けしました。

    ボート、ええなぁー。楽しそう!!!

  7. ガメさんのブログ、読めて嬉しいです。
    ガメさんのルックスは俺の中では、ある日アイウェイウェイのインスタグラムに現れた、つぼを両手で抱えたガタイのいいにいちゃん、ということになっています。ちょうどガメさんはあの時アイウェイウェイの話をしてたから、なんとなくですが。

  8. WOW Ben tornato Game… dopo tanti giorni cmq sono contenta che state bene e sentire vs storia !!

    • やりたいことしかやらないで暮らしてると健康にええど…. あ。イズミには言う必要ないか。カネモチボーイフレンドは見つかったかや?

      • W Ma Game risponde a tutti che bravo e gentile, no non l’ho trovo nessun… amico ricco… pazienza !!

      • なんとなくガメさん何か書いてないか? 海の話どうなったかな? と思って覗いたら書いてくれてた!ヤッホイ! 海面が近いのって水鳥にでもなった感じで気持ちいいものですよね。網走湖でカヌーに乗ったとき、オオワシに見下ろされながら漕いだときの楽しさ。最高の思い出のひとつ。みんな楽しみにしてるから、漁のこととか(じゃなくてもいいけど)また書いてね書いてね!

  9. 久しぶりのブログ、ありがとう!
    いい時間が流れているのがよく伝わってきました。

    一緒にもう少し遊んでやってもいいぞ、なんて勿体ない。
    遊ぶのはいつでもどこでもネットのブログでも楽しいもの。
    ましてや遊び仲間がガメさんなら、いつでも遊びたい。
    日常に疲れて羽を伸ばしたいとき(たぶん、しょっちゅう)、お付き合いくださいな。

  10. ブログを楽しみにしています。世界への窓口に勝手にさせて頂いたいるのでブログが今後も拝見できると嬉しいです✨

  11. ガメさん、ブログをありがとうございます。ガメさんの日本語は地味な栄養に満ちている気がする。どうしてかなあ。私もガメさんのようにじわーっと栄養のある日本語を書きたい。スピ系の表面的な癒し効果とも違う。どうすればいいのか考えます。

  12. やっほー。「水面が近い」っていいですね。私も海、水が大好きです。このブログでガメ氏とモニさんのお顔も拝見できそうなのですね、ワクワク、ドキドキ!

    私事ですが、夫はいよいよ別のお仕事に移行することに決め、人生の大変革事業計画が動き出しました。物件も決めました。資金面は大変になるでしょうが、同時になんとかなるだろう、問題はない、という妙な自信があります。資金については来週から市のいろんな公的機関に相談に行きます。変化に対する恐怖よりも、新規事業を行う行程のワクワク感の方が優っています。というか、言い出しっぺの夫は恐怖感を少し持っているようですが、私には全くありません。動かないでいて膿の中に沈没するより、沖に出て陽の光の下で水の上に漂うほうが断然いいし、ときには荒波が来たっていい、だって私たちの船は、修復機能が付いているからね!

    お互い、健康でいようね。現実世界で会えるとうれしいな。

    またね。

  13. お元気そうでよかったです。ひさしぶりに楽しい話題に触れることができた気がします。
    この国は完全に底が抜けて、そんなバカな話があるか、というような話が当たり前のように流れては忘れられて行くので、自分がおかしくなったかのようで、生きてりゃ楽しいこともある、ということすら忘れそうになってました。
    古い車に現代の技術を取り入れて日常の足として遠慮せず乗り回すようなことが好きなので、ガメさんがボートを気に入った気持ちが少しわかる気がします。幸せのお裾分けを、ありがとう。

    • 趣味がおなじですねえ

      いま、カルマンギアの安いのを探してるところ

      >古い車に現代の技術を取り入れて日常の足として遠慮せず乗り回すようなことが好き

  14. 海のブログ記事、いつも最高です。

    大学生のとき「ヨット部」に所属したことがあります。
    体育会系ならではの生活ルールの厳しさが煩わしいのと、船酔いの辛さと、友達とのバンドごっこにうつつを抜かして時間も無かったので
    ヨットは数ヶ月もせずアッサリ辞めましたが、
    海に繰り出して港に帰ってくる体験は他では味わえないものだったと今では思います。

    ガメさんのヨット記事のように大切な人と海上で生活を営む、って想像してみると、とても素敵ですね。

    ツイートでもよく書かれていたステーキパイ、
    都内でも食べられる店があるようなので
    今度デートで行ってみようかと思います。

    • ヨットもディスプレイスメントも、それぞれ違うよさがありますね。

      ステーキパイはNZ人のソウルフードであるとおもわれる。
      さっきもステーキ&マッシュルームを買ってきて食べたとこ

  15. よかった。お元気そうなのが何よりです。やっぱTwitterはつまらなくて、ブログの方がゆっくりできるから自分はいいなと思ってます。
    こういう何気ない日常の話がいい。

    英語が帰れる場所、というのは羨ましい。僕は本当に、ポルトガル語を失ってしまった後悔をいまだにしているのは何度もくどくど言ってるから聞き飽きてるかもしれないけど、もう少ししたら帰還への旅を始められるかもしれない。
    そのためにいろいろ奮闘しています。

    • twitterは「消費されつくした」感じになってますね。いつ開いても昔からお馴染みの人がおなじことを繰り返してるようで退屈に見えるようになってしまった

  16. お元気そうで何よりです。

    ガメさんのブログを読んで浮かび上がる景色は、その時々の自分自身の状況や考えによって色合いが変わり、その都度、「君はちゃんと生きてるか?」と問われているように感じます。

    これからもガメさんの文章が読めることを楽しみにしています。

    • ワクチンセンターの様子を、もっと詳しく書きたかったがワインの飲み過ぎで眠かったので割愛してしまった。

      「生きてる」ほうは自分という友人を楽しませているかどうかで、そのひとの人間としての誠実さは、だいたい判るような気がします

  17. 初めまして!
    お船ステキですね。
    むかし読んだアーサー ランサムのツバメ号とアマゾン号のシリーズのお話を思い出しました。
    ステキな船でステキな旅を!気が向いたら、何か書いて載せて下さいね。

  18. ブログが更新されている嬉しい。
    ヨット楽しそうだなぁ。船酔いがちょっと怖いけれど一度乗ってみたい。

    NZのワクチンの話を聞くと、日本はどうしてギスギスしているのかなぁ、と悲しくなります。「今日、余ってるから受けていく?」っていいなぁ。

    またブログのお便り待ってます!

  19. 久しぶりにガメさんブログ読めると嬉しいね〜。私にとってUKは友達も住んでないし心理的にかなり遠い場所で、それこそ音楽とファッションと写真と映画以外だと、ガメさんブログを通して知るところだったんだけど。今年の初めに植民地パスポートを持ってる人(武術家!)と突然結婚することにしたんだけど、その人が突然ある日連絡がとれなくなり、そして唯一保護してくれそうな所にいたので、私もそこに行くしかなさそうな感じ。ロンドンは高いから地方都市なんだけど。なんか今でも信じられないけど、ちょっと報告してみました。

  20. な、なに!結婚するのか。

    モダンダンサーと武術家で共通したところがあったのかしら。

    大吉報ではないか。

    すげー

    >今年の初めに植民地パスポートを持ってる人(武術家!)と突然結婚することにした

    • ありがとう!!なんか状況がハードコアだったから、おめでたいことであるのを忘れがちで、「大吉報」とは本当に嬉しい響き。この5年は周りに踊る人はいないが武術家さんとのご縁はあって、武術の稽古によりダンスを進化させてる感じです。

  21. ガメさん、こんにちは。元気そうで良かったです。
    そして、日本への怒りと歯痒さ(それも大切な薬でしたが、)を聞くよりは、こうして楽しげでいて、世界の遠くを見ている言葉の方が、ガメ・オベールらしくて読んでいて、うんうんと思うし幸せです。
    それにしても、人は、野放図に遠くへ行く楽しみではなく、身の回りを深く繊細に作り上げていく方へ行き方を変えなくてはいけなさそうですね。

    それから、中国系の聡明そうな受付女性、ウォークイン2名様ですよおと和やかに誘導してくれるスタッフ、柔軟でのびのびしたNZは素敵。つくづく羨ましい。

    • 30代後半、とかになると、「自分の生活」が出来上がって幸福が自生するので、世の中を美しくするよりも生活を美しくする方へ関心が移行します。

      30代を過ぎて自分の生活を作れないまま政治の言葉に溺れたりするのは、かなりカッコワルイとおもう

      >身の回りを深く繊細に作り上げていく方へ行き方を変えなくてはいけなさそうですね。

      • >30代を過ぎて自分の生活を作れないまま政治の言葉に溺れたりするのは、かなりカッコワルイとおもう

        同感です。言葉は、自分が生きていることから発していってほしいです。

        「自分の生活」が、たぶん一番小さい世の中でもあり、自分の生活をよりよく作る人が増えれば、おのずとより広く良い社会が現出するような気もします。
        そこには他者を思う気持ちが常に含まれていて欲しいけれど。

  22. ガメさん
    久しぶりにブログが読めてサイコーに幸せです。
    ガメさんのブログを読むようになって、いつかはマイボートでのんびりと過ごすのが夢の一つに加わりました。あ、コロナが落ち着いたらNZに行くことも!

    新しい日本語本も期待してますからね〜

    • サイコーに幸せです、って言ってもらえるなんて、サイコーに幸せだよ。

      人間の暖かい気持って、なんて尊いんだろう

      • 『人間の暖かい気持って、なんて尊いんだろう』

        これを、ぼんやりとした輪郭から確信に変えてくれたのがあなたの日本語でした。

        ありがとう。

        これからも遠い日本語の友達に想いを馳せるでしょう。

  23. ガメさん、初めてコメントします。
    昨日Twitterで新しい記事の知らせを見つけて、消えないうちにと急いで読んで、久しぶりの一人笑顔になりました。
    今、淡々と送る日々の中で、「Be kind ! 忘れてたでしょ?」と標をもう一度立ててくれたことに感謝します。

    近況報告。
    65歳の主人が通読済みのガメさん本をまた本棚から取り出してきて、虫眼鏡を片手に二巡目に入っているようです。
    三人の子どものうち長女は英国へ、長男は米国へたぶん移住したので、残る次女のことを考えているのかもしれません。

    • 英語社会も、経済的な繁栄が続きすぎていて、碌でもないことになっているが、地獄を地上に体現したような様相の日本語社会よりも、残念ながら、ましかも知れません。カナダの社会もいいという。わし自身は縁がない国だけど

      • お返事を下さるとは、とても嬉しいことでした。
        大切にします。

        ガメさんもご家族もお体を大事に。
        昔、五右衛門風呂で火傷したことのある私は、杉の木のお風呂で良かったなぁと思いました。

      • 軽井沢で「五右衛門風呂」見たことがある。
        あんな恐ろしいもの、よく入りましたな。

  24. ガメさん

    ブログが読めて、ものすご嬉しかです。
    皆さんのリプライ、ガメさんのリプライ、全部読んだよ。

    心温まる韓国ドラマを観たあと(Netflixで、日本語の題は、賢い医師生活です)、ふらーっとTwitterで検索したら、ラッキー❣️でした。

    ガメさんのお誕生日だという11月を目指して何とか生き抜くけん❣️

    • 「ものすご嬉しか」って、生命のある日本語で、関西弁だけでなくて、もっと日本語方言をやっておけばよかったと、しみじみ思うのね。
      日本語は、まだ方言の世界では病んでいないんだなあ、といつもおもう。
      だいさんきゅ

      • 方言は基本的に話し言葉だから文字にしにくいところがあるし、イントネーションとかニュアンスとか音で聞いたら伝わることが沢山あるよね。
        津軽弁の奥深さに触れてほしいな。吉幾三とかがyoutubeに動画をあげているので覗いてみたら面白いかもよ。

  25. ガメさん、こんにちは。
    Twitterでガメさんの本と一緖に岩田宏のサインを撮っていた者です。
    先日遂に集大成といえる1966年版岩田宏詩集を手に入れ興奮していたら
    ガメさんからも新しい便りが来て不思議な気持ちに包まれています。

    お便りを読んで子供の頃に父親の友人が運転するクルーザーに乗ったことを思い出しました。
    釣りを楽しんだ後、訳あってアンカーチェーンを切断せざるを得ず、近くにいたサーファーにお願いして切ってもらった時その友人は泣いていました。あれが、大人という人が実際に泣いているのを見た始めてのことだったように思います。

    小津安二郎で最も愛する作品が海島を舞台にした『浮草』であったことがガメさんと出会えた理由です。
    それだけかも知れないけれど、とても重要なんです。

    ガメさん、また気が向いたら日本語で発信してくださいね。

  26. こんにちは。おひさしぶりです。

    ニュージーランドの海でのんびり過ごす、いつもながらの流暢な文章読みながら、

    「恐ろしいことだし、考えるのも嫌なことだが、どうも、COVIDに限らない、大袈裟なタームを使えば世界の全人類が、「見たこともない新しいフェーズ」に入ってきたようにおもえる。」
    で立ち止まってしまいました。

    昨年3月からわたしの頭の中から消えたことのない認識。
    ワクチン打つまでは、いつ家族、といってもたったひとりの息子しかいないけれど、とさよなら
    するときが来てもいいように、いろいろ準備をしたり、この世の終わりがくるんかいと
    我ながら思うほど、ディスペンサーの食料品をちょびちょびと増やしたり。

    そうして、テレビに映る、溶けていく南極の氷や、小さな氷山に取り残されるシロクマ親子や、
    業火に焼き尽くされるアマゾンの映像や、老人施設で家族ともあえずひとり静かに死んでいく
    年老いた人たちの映像、埋葬するところがなくて軍の装甲車で他の街に運ばれていくたくさんの
    棺、そして今度は数世紀に一度ともいわれるドイツ、ベルギー、オランダの信じられないような
    洪水被害の映像を見て、それらを胸に抱いて、それでも毎日ご飯を作って、生きています。

    わたしたちの世界は、どんなフェーズに入ってしまったのだろう。それは恐ろしくもあると同時に、
    一方でわたしたちに与えられた最後のチャンスのような気もするんです。

    ガメさんの目に映る、そのどんなわずかなヒントでも、これからも読み続けたいと願っています。

  27. もしかしたらガメさん何か書いてないか? 海の話どうなったかな? と思って覗いたら書いてくれてた!
    夏の北海道、網走湖でカヌーに乗ったときの水面の近さは水鳥にでもなったようで最高の思い出のひとつ🦆💖頭上にはオオワシもいて、自然のなかに混ぜてもらったみたい。
    また海でも陸でも続きじゃなくても、書いてくれたら読みに来ます!

    一度コメント残したんだけど反映されてなかったので、もう一回書き直してみたw 被ってたらごめんなさい。

  28. 100歳になる方の手伝いを近所で自然にされていていいなあーと思います。日本だと誰がするかでたらい回しですよ。
    オリンピックのテントの外側にいる手話通訳の人が雨に濡れてても声もかけなかった記事がありました。
    貧乏はお互いに助け合うことができないとあっという間に不幸という津波に飲み込まれますが、それももうできずに、残り少ない「豊かさ」を分けあうよりは、モラルを問いあってつつきあって奪い合ういつもの足の引っ張りあいで終わる気がします。

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