太陽の下で

世界は、どんどん、良くなっている。

えええ?

なに言ってるんですか。

プーチンがウクライナに攻め込んでるんですよ。

ハッカーが新疆の警察サーバーから入手したウイグル人強制収容所の酷い現実を読まなかったの?

うん。

そうなんだけどね。

強権国家という20世紀の亡霊が世界を歩き回っているのは事実だが、21世紀も着実に芽生えていると思うんです。

COVIDがパンデミックになる直前、ニュージーランドは労働日の週4日制を導入しようとしていた。

もともとは、すんごいビンボ国だったのが、賃金があがって、豊かになったので、もうこのくらいでいいんじゃないか、ということになっていた。

あとは、もっと時間をつくって、みんなで遊ぼう。

日本の人に判りやすくいうと、日本の人の半分もなかった収入が、主にITによって起きた情報革命の恩恵で、日本と同じくらいになった。

今年は、政府人のお話では、日本よりも個人の収入は多くなっているようです。

パンデミックでダメになっちゃって、おまけに貰ってる側から「払いすぎじゃないのか?」と言われるほど休業補償をばら撒いたりしたので、

借金も増えて、経済が不調になったので、元の黙阿弥で、

週5日制にもどっちゃいましたけどね。

ところが、ところーが。

パンデミックで、自宅で働く人が増えたので、会社で働く人たちと経営陣が額を集めて相談して、自宅でもオフィスでも、好きなほうが働けるように、システムを考案して、洗練させていった。

例えば428日のAirbnbの広報を眺めていたら、

  1. You can work from home or the office
  2. You can move anywhere in the country you work in and your compensation won’t change
  3. You have the flexibility to travel and work around the world
  4. We’ll meet up regularly for gatherings
  5. We’ll continue to work in a highly coordinated way

と書いてある。これは要約だが、広報記事の本文を読むと、

基本的には、通勤したくなかったら、(パンデミックが終わっても)通勤しなくていいよ、というのです。

仕事のコミュニティを仮想空間に拡張して、いままでの現実空間と、うまく融合させてゆこう、という試みは、ごく一般的なものになっている。

COVID、もう3年目だからね。

いくら人間は頭が悪いと言っても、石の上にも三年、桃栗三年柿八年、いいかげん、学びますね。

ニュージーランドでも、有給休暇を1365日に拡大する、とCEOが宣言する会社があった。

会社に通勤するにしろ、在宅で勤務するにしろ、いつさぼってもいいからね、と言う意味です。

まる1年、まったく仕事をしないのでは、ガメ·オベールではないか、

と思うが、それでも自分とこの会社の皆は、ちゃんと仕事はするだろう、という意味のことを述べていた。

仕事をするスタイルが変わって、どんどんフレキシブルになっていることの裏側には、それを支える生産効率が高い、無駄を極限まで減らした、ここ30年のビジネスの潮流があります。

ミーティングはロビーで立ってやること。

時間は15分を越えてはいけない。

COVIDの前から、特にIT系企業の「会社員」の友だちの家に遊びに行くと、家のなかには会社とオンラインでつながったビデオシステムがあって、たいていの仕事の用事は、そこで済むようになっている。

もちろん週4日制で、通勤義務はなくて、3ヶ月くらい旅行に行ったって構いませんよ、というような会社は、競争が激しい企業で、猛烈な仕事からの負荷がかかる厳しい会社なのは、言うまでもない気がするが。

会社を選ぶほうも、のぞいてみて、1時間もミーティングをやっているような会社や「定例」なんて訳のわからない冠がついて、毎週決まった曜日に会議を開いているような化石化した仕事週間の会社には、さっさと見切りをつけて、70年代のトヨペットクラウンからテスラのタイプSに乗り換えて、

しなやかな会社に移ることになっている。

テスラ、充電時間長いけどね。

ちょうど1000馬力のエンジンを2000馬力にするのとおなじことで、

5分で充電しようとおもえば800ボルトベースの高電圧システムにするしかないので、いままでとは根本から異なるデザインとパーツにするしかなくて、テスラもシリーズの一新を迫られている。

30分も充電にかかるようなクルマに乗る気はしないので、

次の世代のEVが勝負どころなのは、全員が理解していて、たしかヒュンダイとフォルクスワーゲンが、次世代EVのプロトタイプをもう完成しているはずです。

日本のEVは、2世代遅れだと、経済雑誌に書いてあったが、

具体的には、どうなっているのか、知らない。

だんだん判ってきたのは、仕事のやりかたをフレキシブルにして、余計なことをしなくてすむようにするためには、当たり前だが、全員が無駄を省こうと絶えず知恵をしぼっている、という「社風」が必要です。

次には、いままでよりも広い住空間がいる。

なによりも「職場に子供をつれてくるなんて、けしからん」な、化石頭をかち割らないとダメですね。

そうやって、フレキシビリティを第一優先度に、いろいろに工夫して、通勤も、やりたい人だけ、やりゃいいよにして、使えるものは仮想空間でも使って、仕事をタイトに仕事だけの姿にして、労働時間を最小にするシステムに変えると、生産性は、逆に増大します。

自分の会社で、やってみた結果だから、間違いはない。

社主が極端なナマケモノであることを隠蔽する効果もあるのだと言われている。

あのひとは、もしかしたら、国内にいるのでなくて、地球の反対側のダウンアンダーにいるのではないか、と黒い噂が流れているが、もう、ほら、物理的な場所は問題にならないじゃない、ウヒヒ、と訓示がなされている。

12時間という時差は、仕事をすすめやすい。

経験上、ニュージーランドと日本みたいに、3/4時間というのが最悪ですね。

日本の企業の会社員で、「テレワークでいいよ」と言われた人は、ニュージーランドは避けた方が良い。

身体を壊します。

21世紀に生きていて、最もよかったとおもうのは、世界が、すごいスピードで変化していくいことで、こんなに楽しいことはない。

若い人は、若気の至り、画一を求める人が案外に多くて、

えええええー?

まだtwitterなんて、やってるんですかあ、シーラカンスみたい、

などと失礼なことを言うが、そういえば、若い人は自分に「2時間ルール」を課している人が多くなって、そもそもインターネット自体を、かつてのテレビのように扱っている。

ネット廃人になる喜びを噛みしめる時代は、終わってしまったようです。

で、何をやっているかというと、1位はやっぱりボーイフレンドやガールフレンドと過ごす、この場合はカタカナで書いているだけで、意味は英語のボーイフレンドで、日本語に訳せば「恋人」がいちばん近いのでしょう、恋人と一緒に、もちろん時には、あんないけないことやこんな人に言えないことまでして、幸福に過ごそうとする。

後は、驚くべし、自然に還ってゆく。

オークランドだと、なにしろ、ビーチだけで700以上もある、あんたは船か?な都市なので、ヨットやカヤックが大流行りに流行っている。

恋人とふたりで、5000ドルで買ったオンボロ自動車で、コロマンデルの渓谷にガタガタと出かける。

ネルソンのトレッキングコースを一週間かけて歩く。

観ていて、アニメやマンガのようなサブカルチャーも含めて、「オタク」の時代も終わったようです。

もともと、アニメやマンガ、特に日本のものは、英語社会の攻撃性や競争の激しさと折り合いが悪い、イジメの対象になるような、少数の「みそっかす」のオアシスだったんだけどね。

日本製サブカル文化にすがって、なんとか死なないですんだ若い人も多かった。

世界は、どんどん、良くなっている。

「良くなっている」の内容は、こうやって書いてみると、

「個人を、そのままほっておいてくれる度合いが増えた」ちゅうことなのかも知れません。

社会と無理に付き合ったり、社会に自分の生活を浸蝕されないですむようになった。

あとはITからのビッグ·プレゼントで、自分の都合で自由に使える時間が圧倒的に増えた。

副次的には、社会に入り口と出口が増えて、いつでも就職できて、いつでも退職できる環境が出来つつあるようです。

35歳で大学に入る。

17歳で大学を卒業する。

前に82歳で操縦士免許を取った、ばーちゃんの話をしたが、

昨日も、海辺に行ったら、しっかりヘルメットをかぶって、プロテクターも付けた、50代のおっちゃんがスケボーの練習をして、コントロールを失って、こけていた。

どんどん変化していく町を歩きながら、ふと、

自由はいいな、とおもう。

なんだかバカみたいな感想だが、自由は、要するに、ふっと身体が軽くなって、気持が開放される瞬間の積み重ねのことなので、バカな感想でも、大事にするにしくはない。

町の変化には、COVIDで痛めつけられて閉店したまま、「FOR LEASE」の看板が風に揺れている空き店舗や、数が増えたホームレスの人の姿も含まれる。

でも、なんとかなる。

みんなで、なんとかする。

若い人が述べるのを聴いていると、おっちゃん化しつつあるほうも、

なあんとなく騙されて、なんとかなりそうな気がしてくるから不思議です。

社会は常に若い人に教わることによって成長する。

太陽のような若い人びとから、社会はエネルギーを貰っている。

21世紀の、絶えず変化することが生みだす安定という知恵は、ITがもたらしたものだが、人間が文明へ踏み出して以来の、おおきな進歩なのだと実感します。

やっと、知は光だということが実感できる世界になった。

ウクライナを皮切りに世界は戦争の世紀に、ゆっくりと踏み込んでいきそうだけど、この光だけは絶やすわけにはいかないようです。



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