寒い夏

熱波に覆われた欧州に続いて、南半球も空前の暑い夏になる、というので、家中のエアコンを点検したり、冷蔵庫の壊れていたスパークリングウォーターとクラッシュアイス機能を修理したりして、万全の備えを目指したが、あにはからんや、おとうとは考えがあまいは、寒い夏で、盛夏の1月なのだから26℃くらいにもなって、稀には30℃に到達したりして、ひいいいいー、あぢー、明日と明後日は、カウアイ島にでも行って、沖合で涼むべ、だったはずが、いま、最近は突然ひとりごとを言う不気味な癖がついたグーグルホームさんに訊いてみると、18℃です。

クライストチャーチかよ、と悪態をつく。

クライストチャーチの人、ごみん。

しかも海上は毎日毎日毎日毎日毎日風が吹き荒んで、見事というか、なんというか、もしかすると、ここ半年くらいも海にでて、陸が見えないところまで出かけて、

甲板の上に寝転がって、燦燦と降り注ぐ太陽の光の下で、見て見ぬふりをするモニさんの視線を意識しながら、チン〇ン虫干し~、とつぶやきながら、素裸でコロコロしたりする喜びから遠ざかっていて、せいぜい風が弱くなったところを見計らって、ダッシュでマリーナに行って、クラシックカーが趣味で、クラシックカーが趣味の人はおもわずひとりで8台くらいもクルマをもってしまうものだが、年柄年中、バッテリーがあがって、ぐああああをしている人なら気持ちがわかるとおり、

あっちのヨットの冷蔵庫がカビで真っ黒になったかとおもったら、こっちのボートのバッテリーがご臨終になってエンジンがかからなかったりして、

おれはボーティングでなくてボートのメンテナンスが趣味なのか、と憮然とした気持ちになります。

日本の人には良いところがたくさんあるが、嫉妬心の強さは世界で一二を争うようで、観察していると、どうも、国民的な性格の悪さ、というものが存在しているのではなくて、「世の中の幸福の総量は定数Kである、」という信念によっているらしい。

信念、あけまして、おめでとう。

と言祝いでいるわけにはいかなくて、幸福どころか、利益の総量も、もっというと未来の総量も、定数Kであると固く信じている節がある。

別に定数はKじゃなくてもいいんだけどね。

Aでもαでも、なんなら「定」でもいいはずです。

いや、定だと寝てるあいだにチン〇ンを切り取られてしまうかもしれないから、ヤバいかしら。

なにを言っているか判らない人は「阿部定事件」をしらべてみるように。

だんだん日本語になじんでくると、要するに、世上に流布する「幸福」のイメージと合致する自分の生活を描写すると、あとあとエライことになるのであって、なんでんかんでんウソだということにされて、竹矢来に囲まれたネットの河原で、磔台に、裸でくくりつけられて、やれチン〇ンがおおきく見えるのは、あれはハリボテだの、ハンサムちゃんなのは、高須美容形成外科なのだの、バカだなお前、高須先生のご専門は包茎チ〇チンの皮むきだぞだの、お下品なウソと中傷にさらされることになる。

しこうして、日本円で十億円や二十億円程度のオカネモチならば、なんのことはない、近所を見渡しても、やっと不動産バブルが終わりそうだとはいえ、家一軒がそのくらいの価格なので、ただ住家(じゅうか)を購うだけで財布がカラッポになるだけなので、カラッポはイタリアの町の名前みたいで楽しいが、世の中にはRatesという恐ろしいものがあったりもして、毎年オークランドカウンシルに貢がなければならないので、土台、生活そのものは日本のサラリーマン氏とたいして変わらなくて、現に仲良しの近所のおっちゃんも、アメリカでグーグルに就職した娘さんが、誕生日に買ってくれたとかいう銀色ビッカビカのBMWX3に乗り換えるまでは、アウロラというオーストラリア・トヨタがデザインして製造した、パチモン・クラウンのようなクルマに乗っていた。

ところが、善行を積めば、神様のおぼえもめでたくオカネは勝手に増えていくので、なんちて、そんなことはもちろん嘘っぱちで、世の中不動産バブルだったからだが、あっというまに二倍五倍十倍に増えて、もっと増えちゃったりして、そうなると、前にちょっとマジメな話として記事に書いたが、

表面にはなかなか出ない、いまの世界の流行、誘拐を心配しなくてはいけないよ、と警備会社のコンサルタントの人に言われるようになる。

悪意の人があちこちに潜んでいる日本語ネットなので、ここで立ち止まって、念の為に述べると、「警備会社のコンサルタントなんて、経団連の会長でもつかねえよ、嘘松x2」とか、件のお下品僻み大王な人々がやってきそうだが、あのですね、英語社会では、ぜーんぜんオカネモチじゃない、ふつーの家でも、たとえばオークランドでいえばMatrixのような警備会社と契約して、オンラインのセキュリティシステムを家のなか、必要があれば外回りにもめぐらして、クルマのリモートキーより、もうちょっとちっこいくらいのリモコンキーを渡されて、えーとですね、1がセキュリティシステムのロックで、2が解除、3はゲートの開閉、4はガレージドア、12を同時に押すとエマージェンシーで、例えば庭に見知らぬ人がいる、ちゅうような場合に使ってください、5分で来るからね、どうぞよろしく、なんちゅうのは普通のことです。

ここでまたまた日本語ネット名物悪意のゲラゲラおじさんたちのために述べておくと、そんなアホなおっちゃんたちを視界にいれておくと、こうやって話なんて進みゃしないから日本語社会では、なにも前へ進まないのではないかと、ときどきおもうが、まあ、それは、さておいて、

「えええええええ!? セキュリティシステム?警備会社?

ニュージーランドって、そんな危険な国だったんですか。

もっといい国だとおもってた。

日本のほうが安全でいいですね」

と、わざわざ述べに来る人が、驚くべし、必ず存在する。

そういう愚かなオタンチンではなくても、へえええ、なんでだろ?

と思う人もいるはずなので、いつもは全くやらない説明を、なにしろ新年なので、すると、セキュリティ、というか、ニュージーランドは、ちゅうよりもアメリカ合衆国をのぞく英語世界は、むかしから、めったらやたらとコソ泥が多いんです。

ほおーら、やっぱり、セキュリティが悪いんじゃん、日本の勝ちだね、ニッポン、すごい、という声が聞こえそうだが、例えばオーストラリアとニュージーランドは、いまのような貧富の差がどこの国でも広がって、修復できなくなった世界になる前から、アメリカと並んで、貧しい人間と富裕な人間の格差が世界でいちばんおおきなみっつの国だった。

オークランドでも、南のほうに行くと、子供が裸足で歩いていて、知らない人は「ニュージーランド人は町で裸足で歩くって聞いてたけど、ほんとなんだね、そういえばガメも裸足でフィッシュ&チップスを買いにいってたものな」というが、現象はおなじでも理由は異なって、南の子供は、真冬でも裸足なんです。

日本の人の感覚だと、ちょっと信じられないかもしれないが、靴を買うお金がない。

ここでもまためんどくさいことわりをいれると、いつか「内務省の懇親会に出席したら」と、うっかり述べたら、案の定、エースのジョーは宍戸錠の綽名で、あの人メキシコ映画に出てるんだよね、三船敏郎と並んで圧倒的な人気を誇っていたらしい、「ほおーら、やっぱりガメ・オベールは右翼だ。

靖国礼賛のクソガキだ」と述べておおよろこびしていた、著名なアホの左翼のおっさんがいたが、あのね、それは日本の「内務省」は憲兵の元締めで共産主義者の拷問に明け暮れたりして、専制の象徴だったでしょうけど、あんたは、どうしてそういつもいつも思い込みが激しいアホなのか、

自由社会では「内務省」はただの行政機関で、わかりやすそうな言い方をすれば、「われらの内務省」なんです。

政府は、自分たちがつくったものなのね。

ええかげんにせえよ、みっともない。

内務省のコンサルタントに採用された元コソ泥のおっちゃんのインタビューを読むと、なにしろ生まれてこのかた、泥棒以外、オカネを得る方法を知らなかった、と述べている。

他に収入を得る方法なんて知らないから、子供のときからオカネが必要になると、北の富裕な地区に行って、金目のものを盗んでくるのが日課だった。

ナイーブにも、結婚式の公告を新聞にだして、セキュリティ会社に告げないままにしておくと、ほんとに必ずと言っていいくらい、ドロさんがやってきます。

わし友は、もしかして、とおもったのでしょう、ラウンジに、盗られてもいいや、とおもう金目のものを置いて、幾許かの現金と一緒に置いて、

「出来たら、普通の仕事についたほうがいいよ」とメモを書いて、家に帰ってみたら、

ヘタッピな手書き文字の長い手紙が置いてあって、ありがとう、と感謝を述べていたそうでした。

余計なことを書くと、綴りが間違いだらけなのを見て、このやさしい人は、

涙が止まらなくなったと述べていた。

 

そんなこんな

こんなそんな

それでも以前は、なにしろニュージーランドでは読める人が少ない日本語だし、とおもって気にしていなかったが、ニュージーランドに住む日本の人から、どこをどうやって調べたのか、脅迫状が届くようになったころから、気を付けて、具体的な日常は書かないことにした。

訊いてみると、ちゃんと警察のブラックリストにも載っている人で、

むかし、一緒に捨て犬や捨て猫、冗談みたいだが捨て馬を助けるボランティアで顔見知りの女の人で、試験に合格して警官になった人がいて、

「ガメ、ブログなんてアホなもの書くのやめろよ。そんな、くだらないことで生活が壊れたら、どうする」と言われた。

あ。

書くのを忘れている。

アメリカでは、少なくはなくても、コソ泥が、他の英語国ほど多くないのは、銃社会、というか銃をぶっ放す社会だからです。

ルイジアナなんかでコソ泥に入るのは自殺行為以外の何者でもないので、割があわない。

強盗のほうがスタイルとして安全なんですね。

ニュージーランドも、ジャシンダ・アーダーン首相が、例の51人のムスリム人がオーストラリアの白人至上主義者に射殺されたモスク襲撃事件の直後、一朝にして銃規制法を変えて銃砲版刀狩りをするまでは、隣のおっちゃんなども、泣く泣く自慢のAK-47MP40を供出させられていて、わし自身も大半の銃は差し出してしまったが、それまでも、アメリカと異なって、銃器は銃砲ロッカーにしまって鍵をかけなければならなかったので、そうそう、ぶっ放す人はいなかった。

セキュリティと日本語人の嫉妬心を刺激しないように、というふたつの観点から、あんまり自分の生活について書くのは、本年も、やらないほうがよさそうだが、でもさ、歩いてフィッシュ&チップスを買いに行って、どうにも気持ちがムズムズしてきたので交叉点で信号をまっているあいだに、モニさん、大好き、と述べてほっぺにキスしたことくらいを書くのは、われながら、許す。

なにを勝手に許してるんだ、という人もいるでしょうけど、お正月だもん、いいじゃない。

前にも書いたけどね、2023年は、衆目が一致するところ、くだらない年なんです。

世界、という「主語がおおきい!」と必ず叱責されることになっている(←ああ、めんどくせえ)単位でも、どうやら、確率の姿で述べると、8割以上の確率で、プーチンは追いつめられて、ウクライナの東部国境地帯に戦術核を撃ちこんで恫喝に出そうな案配です。

おっちゃんは平静を装っているが、自分がいかにコーナーに追い込まれつつあるか理解しているはずなので、このまま通常兵器の在庫が底をついて、経済が逼迫して、なにより、いまは絶対的な支持率の高さを誇っている自分の人気も底をついてくれば、いくら、やればNATOのトーネイドが超低空で反撃にあらわれて、NATOと直接戦争になることが判っていても、踏み出さざるを得なくなる、というのが一般的な観測で、ウクライナの人たちに、「残りの欧州の安全のために黙ってロシア兵に殺されたり強姦されたりしてください」と言う訳にもいかず、というのは、国の安寧のために個人に犠牲を強いるのでは、そもそもなんのために欧州をやっているのか判らなくなってしまうので、テルモピレーやサラミスではないが、断乎反撃する以外に選択があるわけがない。

情報が大量に流通すると例えば株式市場でも「一夜で暴落」は起こりにくくなるのと全くおなじ理屈で、皇太子が射殺されて、あれよあれよというまに世界大戦になったり、ノモンハンで日本軍がソ連軍に過大な自己評価のおもいこみで襲いかかって、コテンパンに叩きのめされて、世界が自動的に第二次世界大戦に向かったような「闇夜の戦争」ではなく、ゆっくりとゆっくりと拡大する世界戦争にも、もしかすると、弾みがついて、少し急速な展開になる可能性すらある。

拡大がゆっくりであるうちに、プーチンが失脚する、という、いまとなってはゆいいつの光明も、どうもダメらしい、と判断されている。

東アジアでは、胡主席退場の屈辱劇にも、もっともらしい理屈を仕立てて、

懸命に国内の沈静化を狙っている習近平には、どうやら台湾を武力侵攻で制圧する統率力はないらしい、と判ってきたが、今度は、台湾の代わりに、威信を示すためにベトナムとの小規模紛争を企画しているのではないかと考えるひとたちが現れたりして、政治的社会的な黄河の氾濫、中国名物内乱を含めて、明るいほうへ向かう展開、というのは考えられなさそうです。

すべては経済による、と考える人がたくさんいるが、その経済は世界中、リーマン事件当時を上廻る崖っぷちで、アホらしいことに、引き金は2008年のクレジットクランチと同じで、名前が変わって、多少ディテールが工夫されているだけで、同じ人間たちが、またまたCDOを始めとする「決して逮捕されない詐欺」に手を染めていて、それが露見することから始まるのではないかと考えられている。

投資ならぬ投機ゲームそのものには商品相場という逃げ道がある、というのがひとつの理由になっている。

一方では食料危機が、だんだん現実の姿を現していて、例えば日本でいえば、最大の食料商社であるJAが世界中で、例えば中国に「買い負け」て、

中国と異なって政府プロジェクトとしての後ろ盾、つまり外交支援もないに等しいので、中国がやっているブラジルの原野開拓やアラビアでの緑地化というような絵柄がおおきな計画にいたっては手つかずで、このままロシアの第二次ウクライナ侵攻が続いて、中国がコロナパンデミックの収束に失敗したままであると、ふたつの巨大食力供給地から食料が正常に輸出されず、ロジスティックは寸断されたままで、食料がいつまでもスーパーの棚に並ぶとおもうほうが、ヘンテコリンな妄想にとらわれているということになりそうです。

かくかくしかじか

しかじかかくかく

トランプと金正恩時代の北朝鮮危機は、いま振り返って事情が判ってみると、ほんとに奇蹟としか言いようがないラッキーさで核ミサイル攻撃が回避されたと判っている。

「地球を核戦争から救った男」スタニスラフ・ペトロフの事例を持ち出すまでもなく、簡単にいえば、なんのことはない、単なる「ラッキー!」の連続で、いま、きみとぼくの生活がある。

でも、それは、いつまで続くんだろうね。

理性よりも幸運に頼っている、いまの世界の平和は、結局は砂漠の蜃気楼に終わる運命なのかも知れない。

人間の脳の仕組みに従って、ここに書いたくらいのことは、ほんの数分のものおもいとしてお温習いされるが、家の人の「ご飯ですよ」の声で我に返って、庭のガゼボのテーブルに並んだ昼食の席につくころには、もう「世界の危機」なんて、すっかり忘れています。

新しくやってきた鶏のグループの剽軽さや、卵の色の美しさ、遠くからおっかなびっくり眺めている猫さんたちの意気地のなさについて話して笑う。

Millie Bobby BrownEnola Homesとイレブンの、遠く隔ったふたつのキャラクタを、どうやってこなしていくだろう。

Wayne Brownがいまの段階では方針を説明しないのは賢明であるとおもう

このあいだMt Edenのスーパーで首相を見かけたけど、声を掛けるのがためらわれるほど、なんだか顔色が悪くて痩せていた。

そういえばスーパーで財布を忘れたことに気が付いて、支払いの列の後ろに立っていた首相にオカネを貸してもらったおばちゃん、オカネを返したのかな、とマヌケなことを述べると

そりゃ、返すでしょう、と皆が笑っている

Tuiは、ついにオウムたちから、裏庭の隅の木を奪還したね

カワセミの姿を、ずっと見ていない

使わない洗濯物干しを、てっぺんにとまるのが好きな彼のためにとってあるのに

昨日は月が、みとれるほど綺麗だった

さあ、たまには食後にもお祈りをしよう

いったい、この世界は、いつまであるだろうね

 

神様に、訊いてみなければ



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