希望

たまには、思い切り悪い運命について考えてみるのはどうか。

ほら、おとなの、特に日本語の人には中庸の分別というものがあるでしょう。

あんまり極端にいかない。

そこまで酷くなるわけないじゃないですか。

だいじょうぶですよ。

理性が大事。

おちつけもちつけ。

正しく、怖がれ。

理性的で、大層すばらしいんだけどね。

ぼくはですね。

我が身に起こる最悪の事態を考えて、ゾクゾクするのが好きなんです。

あれが落ちて、これがへばって、

そうするとこうなって、

そこでまたこれがああなると、

おお!我が身は破滅では!!

と空想するのが、好きで、上手でもある。

我にインターネットと15分を与えよ、さすれば、あっというまに末期癌だと証明してみせようぞ。

子供のときからの得意だと言ってもよい。

今日は、野放図に日本語人が、これから直面する暗黒の未来について述べるのはどうか。

あ。

怖がらなくていいですよ。

だって現実の予想じゃないんだもん。

遊び遊び。

コックリさん、コックリさん、

このなかでいちばん不幸な一生を送るのは、だあれ?

日本にいて、最も悲惨な現実に巻き込まれそうな未来というと、

やっぱり地震でしょう。

ドドドドドドと揺れて、グラグラするもなにも、いっぺんに家がぺしゃって下敷きになる。

梁の下でジタバタともがいているところに火が伸びてきて、自分の足が焼け焦げる臭いをかぎながら絶命する。

打てば響く、目から鼻に抜けるようなテキトーAIbardさんに、日本がこれから40年のあいだに破滅的な地震に遭う確率を訊いてみると、

The probability of Japan having a fatal earthquake in the next 40 years is estimated to be between 70% and 80%.

This is based on the country’s history of earthquakes and the fact that it is located in a seismically active region.

というお答えです。

40年という幅を想定して70%から80%ということは、明日、起きてみたら大地震で家がおっちゃぶれてしまう確率が2%近くもあるのではないか。

そんなには、ないかな。

めんどくさいので、確かめないけど、1%以上はありそうです。

1%は毎日の可能性としては、ぶっくらこくくらい高いが、数字ではピンとこない人のために述べると、いまは地球そのものが活動期でんねん。

あっちでもこっちでもプレートがずれ、マグマが上昇して、火山が爆発している。

どうやら千年ちょっと前の地球とおなじで、大暴れのウォーミングアップに入っているらしい。

日本列島は、プレートの渋谷駅前スクランブル交差点みたいな場所に載っているので、

70%から80%と言われている以外の地震も起きそうだ、と言われている。

地震学の草分け、大森房吉博士は、「正しく怖がる」必要上、ほんとうは、「チョー来そう」と考えていた関東大震災を、今村博士が「もうすぐ地震が来るぞ」で起こしたパニックを鎮める必要上、

「科学的根拠がない」と述べて、数年後に起きた大地震のせいで指弾されたが、

遡って見ると、どうやら日本海側地震と太平洋側の直下型地震の関連に目を付けていたようで、

能登半島の地震を、ジッと見つめていたようです。

能登、地震あったでしょう?

このあいだ。

でも、いまの科学知識でも、「なんだか怖いでしね」くらいしか述べてはならないことになっている。

南海トラフ地震に至っては、後藤存知のとおり、北と南と、ふたつのセットにあるトラフで連続して起きれば、って、実際、連続して起きる可能性が最も高いが、日本は大壊滅で、なにしろ、

最悪の場合を考えて、お布団にくるまって、おいおい震えて泣こうという記事なので、最悪の想定を書いておくと、死者32万人、経済被害220兆円、GDPの40%が、ふっとんでいって、トラフの藻屑と消えて、アトランティスって、極東の話だったのか、ということになる可能性が現実に存在する。

どうやって立ち直るのかって?

立ち直れないんです。

やるせないことに、自民党がいかにアンポンタンで無能でギッチョンチョンでも、それとこれとは関係がなくて、神様を恨むしかないが、日本語人は理性的で神など厨二病だと知っているので、地球を恨んで、地面をぶって、こんにゃろこんにゃろ、をするしかない。

手が痛そう。

日本の人と話していると、なあんとなくイエローストーンの破局噴火を愉しみにしているような雰囲気を感じるのは、例の、「日本だけじゃない」病のあらわれなのでしょう。

こうやって書いていると、日本の人が普段、「地震はこない」という態度で暮らしている理由が判明しますね。

だって、こんなん、現実だとおもってたら、暮らせないもんね。

どうせ落ちてきた梁の下敷きになって、ぐわあああ、足が燃えてる、膝に火が移った、

ぎゃあああチ〇コが焼けぼっくい….中継は、このくらいにすることにしても、

「そういうことは自分が生きているあいだには奇蹟的に起こらない」と決めて暮らさないと、人生計画なんて立てようがない。

不良になってしまうしかないでしょう。

なんとなく、日本の人の現実を直視しない癖が、どこから来たか判ってしまった。

財政や経済がいかに破滅の淵に立っているかは、何度も書いたので、もういいでしょう。

こっちは地震のように日々1~2%などというものではなくて、もっとずっと高い確率です。

「そんなことは起こるはずがない」と述べる論者は日本ではたくさんいるが、

はっきり言って問題にするに足らない。

あんたが言うことがほんとなら、借金を減らし、物価をコントロールし、と苦闘している各国の中央銀行はバカですか、で足りるとおもう。

実際、他国の金融家は、「日本は、あんなにバカみたいな借金を抱えて、ETFまで抱え込んで、よくもまあ無策でいられるものだ」と、うんざりされている。

「借金と言ったって借りた相手が自国民だから大丈夫です」とは、さすがに金融家は言わなくなったが、一般の人は、したり顔で述べていて、やや哀れを催す状態で、

安心したいために、どっかの町の税理士だったかのまじない師が屁理屈で述べたことに飛びつくありさまは、これがかつて聡明を謳われた国民だろうか、とおもわせる。

もしかしたら、と藁にもすがる気持ちで唱えた屁理屈が、聞こえなくなったことには理由があるんです。

悪い予想をもっと並べようと考えていたが、たくさんありすぎて、めんどくさくなってきた。

「見えない怖い話」を、ひとつ書いて、今日は終わりにしてしまおう。

アメリカは、バラク・オバマ政権以来、ほっぽらかしになっていた、と言ってもオバマ本人が悪いのではなくて、「黒い大統領」に意地でも名をあげさせたくなかったGOPの責任に見えるが、ともかく、手をつけないでいた、世界安全保障を、テロリズム以外は、強権国家としてはロシアだけを対象にした1.5正面プランから、中国の脅威を直視することにした新しい戦略へ組み替えに乗りだしている。

とっても簡単に端折って述べれば「日本軍の戦力化」がプランです。

そのためには日本政府に頑張ってもらって平和憲法の迂回か改正か、支障がないようにしてもらわねばならないが、オーストラリアやニュージーランドも同意して、日本のアメリカとの片務軍事同盟を相互的な、通常の軍事同盟に変えようとしている。

そのために日本の基地要塞化を進めるつもりとしか思えない様々な動きがあるが、これを日本語世界にはまったく伝えないところを見ると、今度は本気なのでしょう。

まあ、いままで楽をさせてもらったのだから、仕方がない、とも言えるが、日本もすでに西太平洋防衛の一翼を担うことが既成事実化されている。

今度、海兵隊が戦車大隊を全廃して島嶼奇襲軍に特化されようとしているでしょう?

あのプランを見ると、どうやらアメリカ軍は南西諸島のどれかに新しいモデルに基づいた海兵隊の基地を置こうとしているようです。

多分、日本の人にはなるべく内緒、というつもりだが、日本は、あれで一応報道の自由がある国なので、ばれてもなんとか押し切る腹づもりに見えました。

日本の人からすると、次第次第に矢表に立たされて、いい気持ちはしないとおもうが、地政学上も、外交上も、残念ながら、遠くから見て、日本だけ局外に立って、朝鮮戦争時のように、外国の青年たちの血で自国はぬくぬくと濡れ手で粟でボロ儲け、というわけにはいかなさそうです。

実際、アメリカだけではなく、韓国や、台湾も、そういうナイーブ外交の時代は卒業してしまっている。

見方によっては、日本も、戦後あれほど憧れてきた「国際社会の責任ある一員」になったということも出来るでしょう。

すべての良いことには終わりがある。

日本にとっては、この辺が、平和憲法が生んだ、戦後の戦争なき繁栄の終わりであるようです。

背景には、意外だとおもう人がいそうだけど、やはり世界人口が100億を超えた、ということがおおきいようです。

少なくとも中国は、その事実をはっきり意識して、「この先資源は必ず不足するが、その不足によって死ぬのが中国人であってはならない。われわれは、たったひとりの中国人も死なせはしない」と言葉にして明言している。

人間と同じことで、国にも上り坂のときもあれば安定期があって、下り坂の時期もあるが、日本はこれから底に向かっていく時期なのは自他ともに判っている。

日本ほどの国が沈みっぱなしということはなくて、2050年くらいからは、上向いてくるだろうと考えられる、たくさんの根拠がある。

暫くは苦労の連続だとおもうが、日本の人だもの、なんとか乗り切っていくのだと考えています。

それまで、いままでちょっとそういうところがあったように、お互い同士で、コントロールフリーク合戦で、啀み合いばかりしていないですむと良いよね。

余計な感情は捨てて、論理の言葉で話し合う習慣が身につくといい、と考えています。

もともと聡明な日本の人に、それがやれないわけはないのだから。



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